【日記リレー2025 vol.7】「憧れ」 ~大山颯輝(4年/経済学部/MF/#9/慶應義塾高等学校) ~

鵜沼祐介からバトンを受け取りました、大山颯輝です。
鵜沼とは学部も同じで、グラウンドだけでなくメディアでも一日中並んで勉強してきた戦友です。彼は今年からBコーチをやっていますが、誰よりも努力して戦術を理解・咀嚼し、選手とチームに寄り添ってくれているコーチだと思います。本当に尊敬しています。掃除はしないと謎に強がっていますが、もし部屋がきれいになったら、うぬりたいです。
毎年この日記リレーを読みながら、自分は何を書けばいいのだろうかと思っていました。正直、書いている今でさえ思いはまだ輪郭をつかみきれていません。私は何か特別な結果を残してきたような人間でもなければ、名言を残せるようなタイプでもないですが、実感ベースで伝えたいことを書いてみたので、ぜひ優しい目で見ていただけると幸いです。
伝えたいことは1つだけです。
「最初に描いた理想を、簡単に手放さないでほしい」
ということです。
入部のきっかけは、社会人を打ち倒して日本一になった先輩方の背中でした。あの舞台で活躍し、自分も“ヒーロー”になりたいと強く思いました。みんなも、早慶戦・全学・全日を現地や映像で見て心を動かされたはずです。あのときの胸の高鳴りと景色を、どうか忘れないでほしいです。
とはいえ、人は誰でも不調や挫折で、自信を失うときがあります。目標を下げたくなるときもあります。
そこで大事なのは、「理想は変えずに、進み方だけを変える」ことです。
今はまず手前に小さな目標を置いて進めばいい。ただ、その先で必ず原点に立ち返ってほしいです。入部の理由、抱いた憧れ、活躍する自分の姿を思い出してください。
その“立ち返り”を支えてくれるのが、「自分の強み」です。
浅尾が「武器は3つ持て」と言っていましたが、私の実感とも強く重なります。私は去年までランシューだけが唯一の武器でした。手首を怪我してからは、打ってもまったく入る気がしない時期が続いています。武器が1つだと、怪我や不調で心の支えが抜け落ちます。だからこそ、武器を増やす努力が必要だと痛感しています。武器が複数あれば、どこかが折れても他で立て直せます。
2つ目・3つ目の武器を探していると、つい既存の武器で解決しようと逃げたくなります。私もそうやって同じ道に戻ったことが何度もあります。それでも模索を続ける中で、「自分にしかできないこと」に出会える瞬間があります。それは苦しいけれど、同時にとても楽しい時間でもあります。
「届かないかもしれない」と感じるときも、「憧れ」に挑み続ける姿勢を失わないでください。
ラクロスは一人ひとりプレースタイルが違い、必ずどこかに自分に合う考え方が転がっています。仲間やコーチの助言はまず受け止めて試す。合わなければ、また探せばいい。
私自身、まだ完璧に体現できてはいませんが、もがきながら前に進んでいます。
この4年間の唯一の後悔を挙げるなら「enjoy lacrosse」に比重を置きすぎたことです。
“ラクロスは楽しんでなんぼ” ですが、振り返ると、あと一歩「挑戦する側」に立てた場面が何度もありました。楽しさを大切にしつつも、自分を変えられるチャンスには逃げずに向かっていってほしいです。その積み重ねが「憧れ」に少しでも近づく力になると思います。私も残り半年、全力で走り切ります。
伝えたいことは1つと言っておきながら、最後にもう1つだけ、念のために。
最大の武器は「継続」で、その継続を止めるいちばんの敵が「怪我」です。
今ではテーピングぐるぐる巻きの貧弱キャラの私ですが、実は1年生の頃は部員の中で1年間、唯一怪我をしなかった丈夫な子でした。今怪我していない子たちも気をつけてください。特に上達を実感しているときこそ注意です。新しいスタイルは体にも新しい負担をかけます。もちろん、上のチームに行くほど練習強度は上がり、怪我のリスクも増えます。体づくりは今のうちに。怪我をしていない面々を今振り返ると、体づくりができている人が多いです。ラクロスに限らず、成長は結局「練習時間の総量」に大きく左右されます。体を整え、武器を少しずつ増やす。 あとはその日々を重ねていくだけだと思います。
ここらで本文は終わります。一緒に日本一に向かって全力で走り切ろう。
では、感謝コーナーのお時間です。
先輩方
生意気な僕を上のチームに何度も参加するチャンスをくれたり、怪我して置物になった僕に優しく接してくださったりと感謝しかないです。特に、今年選手続けるかどうかの相談に乗ってくださった先輩方には本当に感謝しています。まだ何にも結果を残せていませんが少しでも日本一に貢献できるよう頑張ります。応援、待ってます。
後輩たち
みんな人の懐に入るのがうまくて、ラクロスもうまくて、本当にすごい後輩だなぁと毎日思っています。一緒に日本一まで駆け抜けよう。アーセの子はそろそろ車の運転を始める頃だと思うけど、運転はラクロスと同じくらい集中しないとダメです。よそ見厳禁、マジデ。
同期
選手・コーチ・スタッフそれぞれが日本一に向けて全力で走っているところが本当に大好きです。私が今頑張れているのもみんなのおかげ。思い出がありすぎて語りきれないので、同期飲みで語り合いましょう。
TRの皆さん
本当にいつもありがとうございます。つい先日、テーピングの種類と量が多すぎて、大山限定テーピング集が設定されてしまいました。申し訳ないです。飲みorベンダーならいつでも連れて行きますので言ってください。
武川さん
いつもわがまま言ってすみません。あと半年間わがまま言い続けるのでサポートしてくださると助かります。
落合さん
9番継がせてくださりありがとうございます。ついでに肉離れも継承しちゃいましたが、感謝しています。少しでも9番らしいプレーをできるように頑張るのでFinal4くらいからは応援に来てください。
両親
小さい頃からやりたいことは何でもやらせてくれる両親で本当に恵まれていると、ひしひしと感じています。幼少期からずーとスポーツをやってきて、今年がラストになると思うので引き続きご支援よろしくお願いします。
人に助けられてばかりの人生で、これ以上書くとグダッてしまうので、簡潔に書かせていただきました。もっと感謝されたい人は直接言ってきてくれたらたくさん感謝します。
さて、次は岡亮太朗です。合コンの場には必ずと言っていいほど現れているとの噂もありますが、MGリーダーとしての顔を持ち、審判も務め、オフの日には試合観戦に誘ってくるなど、ラクロスへの熱量は本物です。どんな文章を書いてくれるのか、期待しています。