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日記リレー

【日記リレー2025 vol.5】「武器」 ~石田剛司(4年/商学部/TR/慶應義塾高等学校)~

さらからバトンを受け取りました、4年トレーナーの石田です。

さらは部活動に対してとても真摯に向き合っていて、常日頃から彼女の背中から学ぶべきことが多いと感じています。多才な能力を活かして、これからも様々な舞台で活躍の場を広げていくのだろうと思います。
そんな自分ではなかなか到達できない世界にいるさらですが、ツイ廃である自分の話題にいつも乗ってくれる一面もあります。みんなにスルーされがちなしょうもないネタにも反応してくれるので、本当に感謝しています。(ネガキャンでなければいいのですが…)
自分の相手をするのは大変かと思いますが、あと少しの辛抱なのでよろしくお願いします。そしてこれからもどうぞお幸せに。

改めて自己紹介になりますが、石田剛司(つよし)と申します。よく後輩に「ごうじさん」と呼んでいただく機会が多いのですがいったい誰起源なのでしょうか…。今まで「つよぽん」としか呼ばれなかったので新鮮なあだ名を獲得することができて嬉しいのですが、平気で「たけしさん」ってナチュラルに呼び間違えるのはやめてね。

ついこの間、日記リレーが始まったと思ったら、あっっっという間に順番が回ってきてしまいました。一時期は「運命論」について書こうと割と早めに(当社比)原稿を進めていたのですが、就職活動中に数珠をつけていて部員や先輩方から心配されたり、神社での一件もあったりして、このままでは完全にスピリチュアルキャラが定着してしまうと危惧し、泣く泣くボツにしました。おかげさまで締め切りギリギリになってしまいました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません…。
自分はバイト先のお客様に「O型の権化」と言われるほど大雑把なので(これを読んでいるO型の皆様、風評被害で大変申し訳ございません)、過去の先輩方や同期のように精巧な文章を書けるか怪しいですが、最後まで読んでいただけると幸いです。
また、所々自分語りが多くなってしまう点、ご了承ください。

さて、ラクロス部には本当に多種多様な人がいます。似たようなタイプの人もいれば、時には「この人は自分の上位互換ではないか」と感じてしまうことがあった方も多いのではないかと思います。そんな瞬間、どうしても自分の存在意義を見失い、部にとって自分が何のためにいるのか、自分の価値はどこにあるのかを深く考え込んでしまいました。

自分がスポーツをやっていた遠い昔、技術や身体能力が明らかに優れている選手たちと自分を比べた時、その差はあまりにも大きく感じられました。単なる努力で埋められない壁が目の前に立ちはだかっているようで、時には何のためにここにいるのか分からなくなり、モチベーションが下がり、孤独感や焦燥感に苛まれ、自分の弱さを痛感するばかりでした。
そしてスタッフとして入部してからも、選手たちがフィールドで活躍している姿や、他のスタッフが頼られている姿を目にするたびに、自分だけがチームの勝利に何もメリットを残せていないのではないかと強く感じる日々が続きました。誰かが信頼されている姿と比べて、自分の存在は薄く、時にはその場にいる意味すら見いだせなくなることもありました。

「自分はこの組織にいて、本当に必要とされているのだろうか?」
そんな疑問が頭の中をぐるぐると巡り、何度も自問自答を繰り返しました。自分のミスや技術の未熟さを悔やみ、チームに貢献できていない無力感に押しつぶされそうになりました。仲間が輝いているのを見ることは嬉しい反面、焦りと孤独が胸を締めつける感覚は今でも消えることはありません。

そんな苦しい時期を経て、皆に伝えたいことがあります。
それは、「自分の武器をがむしゃらに増やしていくこと」です。

よく「努力すれば何でもできる」と言われますが、それは綺麗事に過ぎず、どんなに努力しても先天的な才能や身体的な差は埋められない部分があるのは紛れもない事実です。ましてや、4年間という長いようであっという間の時間の中で、他人と同じクオリティの武器を持つことだけに時間を費やすのは非常にもったいないと思います。
だからこそ、周りと同じ武器を追い求めるだけではなく、自分の興味や関心に正直に向き合い、自分だけが持てる武器を見つけて磨いていくことが重要だと強く感じました。

お察しいただいている方も多いと思いますが、正直に言うと、自分はテーピングがとても苦手で、今でも苦手意識が拭えません。トレーナーの基軸であり、力量が最も明確に表れる技術とされるため、習得は遅く、うまくできない自分は何度も肩身の狭い思いを味わいました。TR陣にしか伝わらない話ですが、恐らく1年7月頃まで基礎巻きもまともにできなかったトレーナーでした。
だからこそ、選手に信頼されている先輩トレーナーの方々を見て、自分は何も選手や部に貢献できていないという引け目を感じることも多々ありました。

しかし、なんとか自分も組織の一員としてチームの勝利に貢献したいと試行錯誤を重ね、たくさん考え、がむしゃらに行動した結果、「トレーニング」が自分の武器になるきっかけとなりました。
元々、トレーニングには強い興味がありました。それは単に身体を鍛えるということ以上に、選手のパフォーマンスや怪我の予防のうえで重要な役割があると感じていたからです。
テーピングのような技術的な側面だけでなく、身体の根幹となるフィジカル面に深く関わりたいという思いが強くなり、その分野で自分の存在価値を見出したいと考えました。
スポーツジムでのアルバイト、トレーナー資格の取得、トレーニングの実践など、自分にできることは泥臭く取り組んできた自負があります。そうでもしないと、活躍している選手やスタッフの足元にも及ばないと思い、とにかく必死にしがみつきました。
新しいことに挑戦するのは泥臭いことの連続で、必ずと言っていいほど失敗も伴います。効率の良い方法を待っている暇はなく、失敗の山をひたすら乗り越えていくしか成長はないと学びました。

徐々に選手からトレーニングについて尋ねられる機会が増え、トレーニングの管轄も任せてもらえるようになりました。自分の知識や経験がチームの勝利にわずかでも役立っているのかもしれないと感じ、今の自分がトレーナーとして活動する励みになっています。
偉そうなことばかり書いてますが、自分もまだまだ未熟で力不足を痛感することも多く、自分だけの武器も未完成ですが、その未完成さを恐れるよりも、自分には伸びしろがあると捉え、挑戦し続けることが何より大切だと思っています。
長くなりましたが、4年間の活動の中で壁にぶつかり、何度も自分の存在意義を疑い、悩み苦しむ時間を過ごしました。そうした辛い経験や葛藤のひとつひとつを経て、無理に他人と同じ土俵で戦うのではなく、自分なりの強みを探し、磨く道を選んだことが、自分の存在価値を見つける大きなきっかけになったと感じています。
自分自身、慶應ラクロスには選手やスタッフ問わず、挑戦を支え、失敗をカバーしてくれる仲間が沢山いることにこの4年間で気づきました。みんなにはどんなにちょっとした好奇心でも、迷わず飛び込んでいってほしいなと思います。そして、他人の挑戦を全力で応援することが出来る人であってほしいと思います。

あ、言い忘れてましたが、
決して苦手なことから逃げていいというわけではないので悪しからず。
大所帯の組織だからこそこうした悩みを抱える部員は多いと思うので、少しでも何かのヒントになれば幸いです。

という感じで普段の自分に比べたらかなり重めの内容になってしまったので、気を取り直して感謝コーナーに移ります。

TR陣へ
こんなちゃらんぽらんなTRリーダーで申し訳ないです、いつも本当にありがとう。
石田終わってんなと思ったら、遠慮せずズバズバ言ってください。
ちょっとだけまじめな話になりますが、TRは確固たる正解がないからこそ本当に難しい部門で、選手からの要求値も高くなってきているからこそ、これから先いろいろな壁にぶつかると思います。だからこそ、現状に満足せず、テーピングやトレーニングなど知識を学び続ける姿勢を持ち続けてほしいです。いつでも相談乗ります。
これからも一緒にTR組織を試行錯誤しながら作っていこう!たくさんアイデアくれると嬉しいです!

同期へ
あえてここでは多くは語らないようにしておきます。
もっと先に言葉はとっておきます。最後までみんなで頑張ろう。
あとお酒には気を付けます。ほどほどに。

両親へ
こんなに自由に育ててくれて大感謝です。
そしていつも崖っぷちで生きて、ヒヤヒヤさせてしまって申し訳ないです。
直します、といってもおそらくどっちも無理なんだろうなと思ってるはずなので諦めてください。すいません。
まだまだ手のかかるクソガキですが、いつか恩返しできるように頑張ります。
p.s.ジム狂いの母に負けません。

最後になりますが、OB・OGの皆様、これまでお世話になった先輩方、監督・コーチの皆様、社会人トレーナーの方々、そして保護者の皆様に心より感謝申し上げます。略式ではございますが、失礼いたします。

次はムードメーカーの鵜沼です。
本人がいないところでも、「あいつ本当におもろい」と話題が絶えない人気者の彼です。
あまりの人気に、日吉の近くにある彼の一人暮らし部屋は部員の寝床と化してしまいました。さすがに家の鍵はかけたほうがいいと思います、がちで。あと掃除しよう。
誰よりも熱く明るくラクロスに向き合っている姿は、いつもチームのみんなに良い影響を与えています。そんな彼がどんな文章を書くのか楽しみである一方、自分が何を書かれるかちょっと不安です。それではよろしく!

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