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試合戦評

2024年度スーパーカップ

こんにちは!
3年ASの糟谷凌玖です。

今回は、5/31~6/2に行われました、第7回スーパーカップの試合結果を報告させていただきます。

今大会には、1~3年生におけるAチームに選出されたメンバーで挑みました。大会には昨年度の覇者日本体育大学、慶應をFINAL4敗退に追いやった法政大学や、各地方の王者といった強豪が、4年生を含めたベストメンバーで出場しており、レベル感の非常に高い大会でした。慶應にとっては現在の自分たちの実力を図り、主力の4年生不在の中でいかに戦うかを試行錯誤する、来季に向けての投資となる3日間となりました。

準々決勝
vs東北大学
7-3で慶應の勝利

準決勝
vs明治学院大学
8-9で慶應の敗北

3位決定戦
vs日本体育大学
5-3で慶應の勝利

以上の結果により3位となり、目標としていた優勝には届きませんでした。

大会初日、ファーストゲームは準々決勝東北大学戦。東北地方で連覇を続ける強豪相手に、初戦から緊張感が漂います。開始直後、予想外のゾーンディフェンスで守りを固める相手に対し、苦戦するかと思われたのも束の間、池田(AT#90)から大類(AT#11)へスキップパスが繋がるとあっさりと先制点を獲得します。勢いづいた慶應は池田(AT#90)、大類(AT#11)、中西(MF#13)らが追加点を奪い、4-0。ゾーンディフェンスを完全攻略し確実に点差を広げます。4点差を受け、2Q以降守り方を変えて挑んできた相手でしたが、こちらも手を緩めることはありません。開始2分には再び大類(AT#11)、3分には佐藤(AT#31)がトップチーム初得点を飾り6-0。圧倒して前半を終えます。
後半、先ほどまでとは打って変わりパスミスやグラボミスが目立ち、守備の時間が続きます。3年生唯一の守護神、松本(G#93)を中心に守りを固めるも、ペースを握り返すことは叶わず終わってみれば3失点。岸(MF#18)のスコアで1点は追加したものの、最終スコアは7-3。準決勝進出は果たした一方、攻守において気の緩みが内容に響く、何とも後味の悪い初戦となりました。

こうして迎えた準決勝、相手は日本のフル代表にも数度選出された天才AT擁する明治学院大学。学生離れした圧倒的な彼をいかにして抑え込むかが勝利の鍵を握ります。
第1Q、試合はまさかの失点から始まります。FO後のグラボに敗北するとそのまま突き刺され0-1と手痛いスタート。しかしその後、最初のOFにて大類(AT#11)から池田(AT#90)と、新たなホットラインが1点を返し1-1と同点に持ち込みます。
慶應の得点後、開始8分にはマンダウン下に失点、さらに初戦に続いて相手の特殊な守り方に苦戦を強いられるも、開始10分ゴール前のこぼれ球に池田(AT#90)がいち早く反応しスコア。拮抗した両校の戦いは2-2で幕を開けました。

続く第2Qは慶應のDFから始まります。日本代表経験のある相手エースATを軸に仕掛ける相手にヒリつく展開が続きますが、開始5分、先日の早慶戦でもMVPを獲得した岩城(G#79)がゴールラインを割らせません。それでも開始11分、裏でボールを持たれると、強烈なまくりシュートを決め切られ2-3、リードを奪われたもののその1分後。トップで受けた中西(MF#13)が目の醒めるようなスタンシューを豪快に捻じ込み3-3。しかし再び同点かと思われたQ終了間際、それはほんの一瞬の出来事でした。わずかに空いたスペースから相手エースの異次元のクイックショット。圧巻の実力を見せつけられ、3-4と1点を追いかける展開で後半へと突入します。

第3Q、開始1分から試合は動きます。右上で受けた中西(MF#13)が左腕一閃、覚醒した彼の一撃は見事ゴールに突きささり4-4、またしても同点に追いつきます。その後押し込まれる展開が続き、増田(DF#19)や2年生ロング峰岸(DF#83)らが必死に守るも、再び相手エースに一瞬のスペースを使われ4-5、開始6分には左上から決められ4-6とここに来てこの試合初の2点ビハインドを負います。それでも開始8分でした。大類(AT#11)から岸(MF#18)へ、いつ意思疎通を図ったか分からない程、お互いへの信頼感が滲み出るかの如くスキップパスが通ると5-6とし、1点差に詰め寄ります。このまま1点差で4Qを迎えると思われたラスト2分、第2Qを想起させられる展開が繰り広げられます。開始13分、まずは相手が動きます。再度相手エースがワンチャンスをモノにし5-7とされるも、慶應も黙ってはいません。開始14分、大類(AT#11)が起点を創ると、クリース前へ意表を突いたフィード。敵味方問わず足が止まる中完璧に反応した男がただ1人、佐藤(AT#31)が値千金のスコアで6-7とします。塾高出身の2年生3人の阿吽の呼吸が魅せる活躍が功を奏し、白熱の展開が続いた第3Qは増田(DF#19)がグラボを掬い切ったところで終わりの笛を迎えました。

ここまでのシーソーゲームが存在したのでしょうか。取られては取り返しが続く実力伯仲の両校の激戦、その最後の15分の戦いの火蓋が切って落とされます。まずは開始2分、相手エースを完全に試合から追い出す策に出た慶應でしたが、それすら想定済みの相手にまたしても2点差となる得点を奪われ6-8とされると、その4分後には絶体絶命のピンチを迎えるもここは守護神岩城(G#79)が救いきりOFへと繋げます。
すると開始7分、池田(AT#90)が主将の意地で7-8と1点を返すと、開始8分にはこの日絶好調の中西(MF#13)が3得点目となる痛快なスタンシューで8-8、2点差を返し遂に同点に並ぶとベンチは最高潮に。このまま勝利へと一直線かと思われた試合でしたが、開始12分、展開を動かしたのは相手エースでした。ここまで何とか抑え続けた峰岸(DF#83)があえなく躱されると完璧ともいえるまくりシュートで慶應を突き放す痛恨の9点目。8-9とされた中、水口(DF#20)らが粘り強くボールダウンを狙うもここで無念のタイムアップ。
最後まで相手エースを止めることは叶わず白熱のシーソーゲームは明治学院の勝利にて決着、決勝進出を逃した慶應は3位決定戦へと回る事となりました。

スーパーカップ2日目、前日の敗北から気持ちを切り替え、全員で挑むのは昨年度学生王者にして現3年生がつま恋カップ決勝で大敗を喫した事もある因縁の相手の日本体育大学。昨年の優勝メンバーとなる4年生も多く残る強豪ですが、何としてでも3位という結果を掴み取り帰るべく、チーム一丸となって試合に臨みます。

第1Q、開始直後から慶應は2人の人数有利のエキストラマンオフェンスを獲得しますがチャンスを上手く活かし切れず。すると開始7分、昨年関東FINALにて決勝点を奪った相手キーマンのスタンシューを浴び0-1、準決勝同様ビハインドでのスタートとなりました。FOで圧倒的な実力を誇る鈴木(FO#33)がOFへボールを繋ぎ、池田(AT#90)らが果敢にゴールに向かうも決め切れず、予想通り守りの時間が続きます。それでも信頼のおけるさすがのDF陣、11分にはDFリーダーを務めた増田(DF#19)が華麗にボールダウンを魅せ、12分はもはや説明不要の守護神がスーパーセーブを連発し追加点を許しません。両者序盤からハイパフォーマンスを披露するも第1Qは動くことなくそのまま終わりを迎えます。

第2Qは終始相手に主導権を握られる展開となりました。開始3分には慶應のマンダウン、さらに6分には2マンダウンと度重なるファールで窮地が続きます。岩城(G#79)の活躍と相手のミスに救われると、開始9分でした、裏でボールを持った佐藤(AT#31)がキレキレのダッジで相手を置き去りにするとクリース前で待つ福田(AT#4)へ。DF陣の奮闘に応え、期待の2年生が1-1と見事に試合を振り出しに戻します。しかし喜びも束の間、相手OFが牙を剥きます。開始10分に再びスタンシューを叩き込まれ1-2とされると、その1分後には入り込みから失点を喫し1-3。2点をリードされる苦しい展開の中、攻略の糸口を掴めず嫌な流れを断ち切れず前半の30分が終了します。

ラスト30分、まずは第3Qが始まります。ハーフタイム、東京から駆け付けたヘッドコーチに喝を入れられ気合十分のメンバー、ミスを恐れず何が起きても切り替え、前を向き勝利を追い求めつづける姿勢を教えられ、前半同様攻め込まれる展開が続くも見違える様な統率された守備で次々と窮地を打破します。3分、5分、6分には岩城(G#79)がゾーンに入ったかの様な異次元のセーブを連発。何とか流れを断ち切った慶應は開始10分、大類(AT#11)がその得点への嗅覚でグラボを掬うと、そのままゴール右上へ完璧以外の言葉が見当たらない弾道を捻じ込み2-3と1点差に。さらに3Q終了間際、中西(MF#13)から池田(AT#90)へとフィードが繋がると3-3に。下級生時からその才能を遺憾なく発揮し、関東ユースにも選出された3年生が誇るコンビが同点弾を演出したところで3Q終了、慶應が完璧に流れを掴み正真正銘ラスト15分に全てを懸けます。

全てが決まる第4Q、再び守備から始まるも安定したDF、ボトム陣や細田(MF#42)らの安定したクリアで確実にOFへボールを託します。すると開始6分、中西(MF#13)でした。相手を2枚引き寄せると、相手の頭上からスタンシューを叩き込むスーパープレーで4-3、ついに逆転を決めると、大会を通じて覚醒し続けた男の魂の雄叫びが響きました。流れを掴み勝利が近づく慶應に対し、焦る相手はファールを連発。恐らく次の1点を獲得した方に流れ、勝利の全てが傾く緊迫した展開が続く中、開始13分試合が動きます。
相手のファールによりエキストラを獲得した慶應は左上の大類(AT#11)から不意を突くスキップパス、そこに待っていたのはまたしても岸(MF#18)でした。鮮やかにコースを選んだショットが吸い込まれ5-3、2年生コンビが再び強烈な連携を魅せつけ、2点差に。終了間際、マンダウンのピンチを迎えるもDF陣が決死のプレーで守り切ったところで試合終了、見事に日体大相手に勝利を掴み取りました。

以上の結果により5-3と、日本体育大学に勝ち切り全体3位という結果でこの大会を終えました。普段主力となる4年生抜きで挑んだこの大会で、フルメンバーの明治学院を追い詰め、昨年度覇者の日体大を破ったことは十分に頑張った、成果を出した大会だと言ってもらえるかもしれません。
しかし4年生がいないから、といって全日本選手権優勝を掲げる、慶應を代表して大会に臨んでいる以上そこに一切の言い訳の余地はなく、学生相手に負けることは許されません。準決勝敗退、優勝への挑戦権すら届かなかったという事実を真摯に受け止めこれからも日々練習を積み重ねていきます。

選手、スタッフ一同この大会を経て、自分の課題、組織の課題など様々な課題が見つかった事でしょう。今シーズンの優勝に向けて邁進していくのは当然の事、全日制覇を成し遂げたその先、来シーズンも全日連覇を成し遂げることを見据え、日々当事者としての自覚を持って精進して参ります。

自分個人としても、スタッフとしての在り方、審判のスキル等様々な課題が見つかりました。この大会を糧にして、より一層部に貢献すべく努力し続けようと思います。

最後になりますが、この場をお借りして、この大会を開いて下さった運営の皆様、審判団の皆様、コーチの方々、応援に駆けつけて下さった保護者の方々に感謝いたします。本当にありがとうございました。
そして選手、スタッフの皆、本当にお疲れ様でした。

1ヶ月後にはリーグ戦も開幕します。全日本選手権優勝を成し遂げるその日まで、今後とも熱い応援の程、宜しくお願いいたします。

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