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日記リレー

【日記リレー2024 VOL.19】「部に尽くす」 ~浜地航太郎(4年/経済学部/G/#2/慶應義塾高等学校)~

野村からバトンを受け取りました、4年G#2(Gリーダー/スポンサー担当)の浜地航太郎です。

ノム、言いたい放題の紹介ありがとう。いじられキャラとして甘んじて受け入れますが、公の場でセンシティブな話題を出すのはいかがな物でしょうか?このようなイジりが、私の大学生活に「彩り」がない要因の一つである気もしています。
責任転嫁はさておき、ノムはスタイルも運動神経も良く、おまけにクールな装いととにかくかっこいい人です。NY遠征では限られた自由時間の為にファッションをバッチリ決めており、どんな時も自分を貫く彼の姿に感服させられました。そんな彼のクールなプレーも非常に楽しみです。華麗なランシューで魅せてください。

はじめに、日頃より慶應義塾體育會ラクロス部男子を応援、ご支援していただている皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
先日実施したクラウドファンディングでは、多大なるご寄付に感謝するとともに、慶應ラクロスがOBOGや保護者の方をはじめ、本当にたくさんの方々に応援していただいている事を実感し、身の引きしまる思いでした。また今シーズンより、様々な企業に我々の活動をご理解いただき、多大なるご支援いただくことができました。これらのご支援のおかげで、ここまで無敗で勝ち上がることが出来たと考えております。
今シーズンの日本一、そして未来永劫「強い慶應」でいられるよう、更なる応援の程よろしくお願いいたします。

さて、みんな同じことを言っていますが、ついに自分の番が回ってきてしまいました。度重なる提出期限の後ろ倒しもあり、全学準決勝を終えてからこのブログを書いていますが、あと最大でも2試合で引退と思うと、あともう一踏ん張りという気持ちと、焦りや寂しさといった様々な感情が混ざり、不思議な感覚です。

高校の頃から様々な先輩方の引退ブログを読んできて、先輩方の人となりや思いが綴られる文章は、一つ一つ個性があって毎回楽しみに読ませていただきましたが、文章を書くのが苦手な自分は「自分が書くのは嫌だな」という思いが常にありました。4年間を経て沢山の文章を書き、苦手意識も軽減されるかなと思いましたが、やっぱり重い腰を上げるには時間がかかってしましました。源ごめん。

このブログを書くにあたり、7年間を捧げたラクロス生活をゆっくりと振り返ってみましたが、様々な人と交流し、様々な経験をすることが出来ました。やらかした事もたくさん思い出し、少し恥ずかしい気持ちになりましたが、人として成長することができた本当に素晴らしい環境だったなと改めて思います。その中でも組織に尽くすというマインドは他では変え難い貴重な経験となったため、このことについて少し綴りたいと思います。

組織に尽くすというと大袈裟ですが、要するに「チームが勝つために自分には何ができるか」という事です。当然、試合に出て活躍することが最も直接的ですが、チームが試合に至るまでには様々な役割や仕事があります。私は、各々がただタスクをこなすだけでは、この部活は成り立たないと考えています。

私がこのことを意識し出したのは、3年生の時に副務を務めたことが大きなきっかけでした。定例で行われる監督幹部MTGに書記として参加する中で、この部は問題だらけで、一部の人の尽力の上で成り立っていることを知りました。ありきたりですが、自分たちがラクロスをできているのは当たり前じゃないということを肌で感じた瞬間でした。その中でも特に印象深かったのが資金繰りです。その年度の資金は前年度のシーズンが長期化したことによる赤字で、かなりカツカツな予算となっていました。渉さんをはじめスタッフの方々があらゆる費用を切り詰めてなんとか成り立っている現状を知り、それまでは高額な部費を集めているのだから資金は潤沢と思い込んでいたことが恥ずかしくなりました。同時に、部の収入を増やすことができれば、活動の幅やクオリティは格段に上がるだろうとも感じ、その中で、体育会のスポンサー事情が緩和されたという話を聞き、自分にも何かできることがあるのではないかと考えたのが、後のマーケティング部門設立の根底にあります。

もう一つのきっかけが、3年生の時のFINAL4敗退です。この日の事は今も鮮明に覚えており、思い出すたびに悔しさが込み上げてきます。もちろん、このFINAL4が厳しい試合になることは承知の上だったのですが、これまで1、2年生とも全学、全日に出場しており、当たり前のように応援に行き、先輩方が勝利する光景を眺めていたため、10月中旬にシーズンが終わってしまった事がとても衝撃でした。「慶應ラクロスは強い」という当たり前も崩れたように感じ、これまで通りの活動を続けるだけでは、自分のラストシーズンも負けてしまい、慶應ラクロスが衰退していくのではという危機感を強く感じました。

一言でいえば、3年生は自分にとって当たり前が崩れ去った一年でした。

遡るとラクロスをはじめたきっかけは、高校1年生の時に大学ラクロス部の“Glorious”のPUMP UPに魅せられたことで、早慶戦で大歓声の中プレーをしている選手に憧れ、日本一を本気で目指すことができる大学で、ラクロスを続けることを決意しました。しかし大学での3年間を経て、現実が見えてきて、この時抱いた夢や憧れが、自分たちの代で成し遂げられないかもしれないと、焦るようになりました。

このような思いの中スタートしたラストシーズンは、昨シーズンFINAL4で敗退した無念を晴らし、日本一になることで、強い慶應を「再興」させるという想いのもとREVIVEがスローガンになりました。しかし、チームの現状は全日優勝を目指すには力不足であり、ラクロスの技術的向上は当然のこと、チーム運営の組織体制から見直し、真に強いチームを作る必要がありました。

組織体制の見直しの中で、私が最も深く関与したのが資金調達方法の模索でした。先述の通り、スポンサー獲得などに関心があったこともあり、多様な支援の窓口となり、部内の様々な役割との連携を強化するため、広報などと協力の末、マーケティング部門を新設するに至りました。そして、今シーズンの主要施策の一つである代表歴のある社会人コーチの有償導入にあたり、その費用の調達の役割を担うことになりました。

当初想定していた資金調達方法が実現不可能となるなど、様々な障壁にあたり、困難を極めましたが、創部初のクラウドファンディングに挑戦し、たくさんのOBOGや保護者の方からご理解いただくことで、成功させる事ができました。またその他にも多くの企業の方とお話をし、様々な形で協賛いただけるに至りました。これらのことが実現したことにより、資金面の課題はなんとか解決できました。そして、コーチ招聘によるチームの技術面、戦術面の向上は、早慶戦やリーグ戦の結果を通して、皆さんの知るところだと思います。

また、資金調達手法について様々なご指摘もいただきましたが、来年以降に向けて継続的にご支援いただける方法を着々と獲得しており、安定的な組織運営の実現のため、残り数ヶ月で全力を尽くし、後輩に託したいと思います。

長々と綴ってしましましたが、後輩のみんなにはどんな動機でもいいので、役割を見つけて部に尽くし「勝因になれた」と心から思える部員になって欲しいということを伝えたいです。140人近くいる部員の中で存在意義を発揮するのは非常に難しいです。序列争いなど、目の前の事に精一杯で、日本一やチーム運営の改善などのイメージが湧かない人も多いかもしれません。自身が望んだ形でチームに貢献できるとも限りません。しかし、全員が日本一を夢見て、意を決して入部してきていると思います。貴重な4年間を費やすのだからこそ、チームとして結果を出し、その結果の一因であると胸を張れるようなってください。

ここまで偉そうに語ってしまいましたが、自分はそれほど立派な人間ではありません。むしろ、下級生の時は自己中心極まりない人間であり、4年になっても完全に割り切れていたわけではないです。

特に2年生の時は酷かったと自覚しています。六大学の東大戦での悪態や、シーズン終盤での人事に対する不平不満など、あげればキリがないです。
当時、1年生を終え、Aに入るチャンスが見えてきた時期(思い込みの自信過剰だったかもしれませんが、、、)でした。健やりんたなどの同期トップ層は1年生からAチームに定着しており、他の同期も2年生になってAチームで着々と結果を残す中、自分だけなかなか結果を出せず取り残されていくような感覚でした。何気ない会話の中でも、Aチームとの差を突きつけられる事が多く、悔しさと羨ましさが込み上げてきたのを今でも覚えています。気づけばAに対するネガティブな感情も芽生え、リーグ戦を心から応援できない最低最悪な部員となっていました。

3年生になってからは、先述のように「部に尽くす」という視点を持てるようになってきましたが、4年になってから早慶戦以降長らく出場時間0が続き、自分はなぜプレーとは関係のない仕事をし、自分を試合に出さないという判断をするコーチの招聘費を集めているのか、葛藤してしまうこともあり、決して心の底から「部に尽くす」という気持ちを保ち続けてこられたわけではありませんでした。しかし、自分のやってきたことに意義があり勝利に貢献できていると思えたからこそ、ここまで来る事ができました。

ぜひ皆さんも部内外を見渡し、何か不足している事はないか探してみてください。ラクロスのプレー面においても、部内の運営面においても、部外との折衝においても、不足しているところはたくさんあると思います。何かに気づいた時に、「スタッフの仕事だから」「幹部の役割だから」などと他責にならず、自身の力を発揮する方法を模索してみてください。もちろん選手はプレーが第一優先ですが、それでもやれる事はたくさんあるはずです。学生主体の運営がなされる慶應ラクロスが年々レベルアップするラクロス界で、この先も勝ち続ける為に、皆さんが勝因となれる方法を考え続けてください。

長い自分語りにお付き合いいただき、ありがとうございました。
この大所帯にいると、自分の存在意義や、成し遂げたい事がわからなくなることも多いと思います。このブログがそんな時の考えの整理の一助となれば嬉しいです。

最後にお世話になった方々に感謝を述べてこのブログを締めくくります。

監督陣へ
澤本さんと井出さんには感謝してもしきれません。このブログで触れた事は全て、お二人のサポートあっての事です。お仕事もご家庭もある中で、いつでも相談に乗り、助けてくださる、懐の深さを私も持てる様になりたいです。
本当に、本当に、ありがとうございました。

先輩方へ
こんなに生意気で扱いづらい後輩だったにも関わらず、見限る事なく、時に可愛がり、時に正していただいた事、本当に感謝しています。卒業してもなお、活躍を褒めてくださったり、相談に乗っていただいたり、飲みに誘っていただいたり、合トレをしてくださる先輩方は、頑張るための原動力です。
先輩方への感謝はここで書ききれないので、引退したら直接お伝えしたいです。是非、日本一まで応援してください。よろしくお願いいたします。

後輩へ
先輩ながら、めちゃくちゃ後輩のお世話になってしましました。後輩ばかりの再履修のクラスで相手してくれたり、授業のグルに混ぜてもらったり、いろいろありがとね。
ちょっと生意気だけど、いつでも絡んでくれるみんなが大好きです。

ゴーリーのみんなへ
今年は人数も少ない中で怪我の多発もあり、みんなを振り回してしまったにも関わらず、練習に打ち込んでくれて本当に助かりました。特に舘山には、本来僕が担うべき役割を、自ら名乗り出て、後輩を育ててくれて本当にありがとう。

ゴーリーは出られる枠は少なく、評価を得られる(信頼を得られる)までに時間がかかる上、練習は痛いし、失点した時に向けられるDFの目ほど怖いものはありません。僕自身がそうだった様に、不満を持つ事や理不尽に感じる事が多いと思います。しかし、そんなポジションだからこそ、腐ったら終わりです。是非、踏ん張ってみてください。きっといい景色が見られます。

そして、岩城。この2年間を共にした岩城は、僕にとって可愛い後輩であると共に、ライバルであり、同時に理解者です。君のせいで感情ぐちゃぐちゃにもなりましたが、僕が成長できたのも、慶應がここまで来られたのも、君のおかげです。本当にありがとう。あと残り2つ、2人でゴールを守ろう。

スタッフのみんなへ
本当にありがとう。これに尽きます。
備品車や副務をしていたため、スタッフの仕事を目にする機会(それも一部だと思いますが)が多かったですが、各々が責任感とプロ意識を持って仕事に取り組んでいる姿には感服しました。この大所帯の部活がなんとか形を保っているのはスタッフのみんなのおかげです。日本一のスタッフと一緒に日本一を取りたいです。

マーケのみんなへ
今シーズンからの初の試みだった為、マニュアルもなく手探りの活動で、しかも部内からもいろいろ揶揄され、厳しい時期もありました。それでも耐えて、結果を出す事ができて本当に良かったです。
この様な活動は、後輩がしっかりと意思を継いでくれないと、あっさり廃れてしまいます。マーケの目的の一つに、様々な活動を代々引き継ぎ発展させることがあります。まだまだ解決できなかった課題もたくさんありますが、強い慶應の一助となれるよう、頑張ってください。

同期へ
僕の代の同期は、様々な面でお手本となるリスペクトできる人が本当に多いなと感じています。強い信念を持っている人、ひたすら背中で示し続ける人、同期に対しても怒ってくれる人、どんなことでも笑いに変えられる人、、、あげればキリがありません。みんながいたからこそ、今の自分があると心から思います。そんな同期と最高の景色を見たいです。
日本一獲ろう。

りんたへ
ここではあまり個人に宛てて書くつもりはなかったけど、流石に10年の腐れ縁なので少しだけ。
この1年、正直りんたからのプレッシャーは本当にしんどかったです。マーケの仕事もそうだし、ゴーリーとしても。でもこのプレッシャーがあったから、その全てで結果を出す事ができていると思います。りんたが主将で本当に良かった。日本一まであと2つ、全力でついていきます。

家族へ
どんな時も、いろいろな形で応援してくれて本当にありがとう。
おかげでラクロスに集中できる学生生活を送る事ができました。いろいろ恩返ししたいけど、まずは勝利をプレゼントしたいです。学生でいるのも残りわずかですが、よろしくお願いします。

次はラクロス部のブレイン、福山です。
ボックスで怒っている姿が可愛い福山ですが、一方で彼の冷静で大人びた意見は、ラクロス部の戦術だけでなく、チーム運営にも絶大な影響を与えています。また、この部活は福山の多大なる貢献により、成り立っていると言っても過言ではありません。そんな彼からラクロス部がどの様に見えるのか、楽しみです。福山、よろしく!
p.s.飲み会きてね

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