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日記リレー

【日記リレー2023 VOL.27】「組織」〜渡部颯太(4年/経済学部/C/慶應義塾ニューヨーク学院)〜

大海より紹介に預かりました、本年度主務並びにB DFコーチを務めております渡部颯太と申します。
大海が端整な顔立ちだとかいう話は周知の事実すぎるので一旦置いておいて、彼は良い奴そうに見えて実はやることやっていると思っていたけど本当は純粋にただの良い奴だったということを最近耳にしました。
なんだ、こいつ完璧なだけじゃん。嫉妬すら覚えません。
アーセナルのOFコーチとして、チームをウィンター優勝へ導いてくれると期待しています。がんばれ!

はじめに日頃より弊部の活動を応援してくださっている関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
今後とも変わらぬご声援のほどよろしくお願い申し上げます。

息をするほど当たり前のように部活中心の生活を4年間してきた僕らにとって、部活を通して自身が感じ後輩に伝えたいと思ったこと且つ先人達がまだ伝えてないであろうことをこういった形で文章に残すことは本当に難易度の高いことだと、今ひしひしと感じています。
こんな長文をネットに残すのは人生でおそらく最初で最後だと思うので、自分の記録と後輩への最後のお節介(石黒風)として、この4年間、約130人の大所帯の中で感じてきたことを「組織」という軸になるべく沿いながら、思うままに綴ろうと思います。
ここで自由に綴ったことが少しでも誰かの役に立てば嬉しいです。

「不条理」

・俺が下手なのは環境のせいだ
・俺の人事評価は間違っている
・あいつばっかり気に入られて贔屓されている

何年も組織の中で活動していれば様々な「不条理」と思える状況にぶつかることが大小の個人差はあれどもあると思います。組織に対する不平不満は自分自身も感じていた時期がありましたし、学生主体の組織なんてクソだとも感じていました。

そんな僕が伝えたいことは、「組織は別にあなたのことを一番に考えてくれていない」ということです。

個人と組織はあくまで“対等”な関係性であって、慶應ラクロスという組織が勝手に成長させてくれるわけではありません。組織は成長のための道具であり、自身の力を発揮する場でしかない、そのように僕は考えています。
BCアーセの選手はコーチの言う通りにしているだけでは残念ながら上手くならないし、Aチームに行けばコーチはおらず、同じポジションを争うライバルに人事評価される。齋藤が記していた“考えて練習しろ”みたいなところにも通じると思います。

そして不条理と思われるような状況も、俯瞰して見てみると複雑な条理が立っていることが多いです。
それでも尚、咀嚼しきれないような不条理も、組織と自分は“対等”というメンタリティを忘れなければ、ある程度うまく付き合っていくことができるのではないかと考えています。

つまるところ、組織への浅はかな期待を持ち続けながら文句を垂れて時間を無駄にするのはやめて、自分にできること、自分のすべきことは何なのか考え抜いた方がいい。そのように思います。

「恩」

僕のラストシーズンは見るに耐えない泣きっ面から始まりました。
コーチになることはある程度覚悟していたものの、いざ決まると何故か泣いていました。

なぜだか、この先プレーできなくて悲しい、悔しいという単純な感情と同じくらいに、家族や先輩方、他チームの方々など今までお世話になってきた方々への「恩」を振り返るとなんとも申し訳なく、ただただ情けないと思う気持ちが強かったことを覚えています。多分誰も僕が気にしているほどは気にしていないと思いますが、勝手に責任感を感じてしまうのが僕の性格なのです。

一方でこの「恩」への責任感がシーズンを走り出すトルクの源になっていたと確信しています。自分が受け取ってきた「恩」を後輩に返していくこと、それが部のためになるのなら、さらに自分が返した恩を後輩が後輩に返し回していく連鎖の一端を担うことができるのであれば、それは幸せなことだと感じました。

主務という役職を任せてもらい、弊部のOB・OGの方々とお会いする機会が格段に増えた中で、慶應ラクロスは先輩方にこんなにも気にかけられ、応援されているのだと驚きました。
下級生の頃は、OB・OGの方々ってなんでこんなに干渉したがるのだろう、と超生意気なことを正直なところ思っていましたが、その意味は「恩を回す」というところに終着するのではないかと、そしてそれは学生主体の組織だからこそ起きている現象なのだろうと、今では自分なりに勝手に解釈することができています。

後輩のみんなは自らが返そうと思えるほどの「恩」を誰かから受け取ることができていますでしょうか。もしできていればぜひ1.2倍くらいにして誰かへ返し、回していってください。
「良い組織」の定義は人それぞれで構いませんが、誰かからの恩を誰かに回していく連鎖が続いていけば、より「良い組織」へと成長していけると僕は思います。

「組織」に関連して「不条理」と「恩」という二つの側面から感じてきたことを長々と偉そうに、自分への戒め半分で綴りました。

二つをまとめると、
“組織頼りのメンタリティは捨てつつも、組織から受けてきた恩恵を各々が返していくことができれば、慶應ラクロスは永続的に強いチームであり続けることができるのではないか”
これがこの部活から4年間で感じてきたことであり、この部活に所属する皆へ伝えたいメッセージです。

ここからはお世話になったチームメイトへの想いを伝えさせていただきます。

スタッフへ 
今年度主務を務める中でスタッフの仕事を少しだけ覗き見していましたが、その仕事量の多さ、拘束時間の長さ、求められる緻密さに驚かされた1年間でした。審判や広報の仕事などをはじめとして求められるレベルが年々上がってきている中、ひたむきに努力を続ける皆を尊敬しています。
※これを読んでいる選手へ。スタッフの反省ラインでは選手のアップが遅いとか、ダウンをやってくれないとか、選手の体たらくを是正できなかったことに対する反省が毎日のように流れています。恥ずかしくない?笑

A 後輩選手へ 
ここまで「恩を回せ」とか偉そうなことを散々言っていましたが、FINAL4後になぜか謝るみんなを見て、恩を受け取っていたのは自分たちの方だったのだとようやく気づきました。ありがとう。来年楽しみに応援に行かせてもらいます。

同期へ
追っていた夢から追われるようになるプレッシャーは俺には想像ができないほど苦しかっただろうけど、最後まで戦い抜いてくれてありがとう。下級生の時は仲の悪さに絶望しかけたけどなんだかんだ、いい代になったと個人的には思っています。

加賀さんへ
わがままを言ってBコーチにさせてもらった恩はアーセ練へ出向いて返さなくてはと思っています。全然いけてなくて本当にすみません。もうすぐ行きます。

ここからはBのメンバーへ
1・2年生へ
今年初めてBに上がった選手がほとんどだったと思う。新しい環境は勝手に成長を促してくれる。今年の成果物は今年の努力量から生まれたわけではないと自分に言い聞かせて、今までの努力量に胡座をかかず、来年は死ぬほど努力して上を上を目指してくれ。来年のリーグ戦を楽しみにしています。

3年生へ 
来年はコーチだからと冗談なのか本気なのかわからないテンションで言っているやつもいますが、傷つくことを恐れず、最後気が済むまで足掻いてもいいと思います。
最終的にどんな選択をしたとしても、その選択が正しかったと心の底から思えるくらい全力で最後のシーズンを駆け抜ける姿を見せてくれたら嬉しいです。

4年同期へ
不器用Bコーチコンビを支えてくれてありがとう。同期として心の拠り所でありつつも時に厳しい目をくれたからこそ、力不足ながらも続けることができました。あざす。

相方へ
どんどんAチームに食い込んでいくBのOF陣を見て、コーチとしての力量の差を見せつけられてきた1年間でした。自分もガクトの部活への熱量に触発されて部活への姿勢を見直した多くの部員のうちの1人です。感謝しています。

ではこの辺で僕の日記リレーを終えます。
週末に控えているBリーグ全学。今シーズンのチーム目標の一つでもあるBリーグ全学優勝を必ず成し遂げて僕のラストシーズンを誇らしい泣きっ面で終えてみせます。

次は我らが副将麻生幹人です。
チームの雰囲気が緩い時には締める声を、チームが辛い時には前向きな声を、1年間出し続けていた姿が印象的でした。傲慢な主将に雑務を押し付けられることも多かったと聞いています。
彼が何を語ってくれるのか楽しみです。

では麻生よろしく!

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