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日記リレー

【日記リレー2022 vol.26】「愚直」〜中西宙(4年/経済学部/G/#13/海城高校)〜 

ごそごそごそ、時空が歪んでしまっていてなかなか探せなかった内藤くんが草むらに投げた日記リレーのバトンをついに見つけました、中西宙です。
彼を中心として行われる僕への過度なイジりは社会的にはいじめに近いものだと思うので気を付けて欲しいものです。
彼とは同じチームであることが多く、ほぼ毎日1時間弱の通学を共にしていますが、甲子園に出場し敗退した際に笑顔で砂を集めてる姿を記事にされOBにドヤされる、終電を逃して入ったクラブで、かけられる声を全て無視してスマホゲームに集中するなど話題に尽きない彼に人生5周分ぐらいは笑顔にしてもらいました。
これからもめちゃくちゃ遊ぼうね。

そんな彼の紹介文なんていくらでも書けるのですが、キリがないのでそろそろ本文の方にいかせてもらいます。
自分らしく何言ってるかわからないけど、アツい文章を書いたつもりでいるので読みづらいとは思いますが、読んでもらえたら嬉しいです。

まずは自分の今の想いについて。

去年の全日、慶應が社会人を倒し23年振りに真の日本一となったとき、自分が感じていたのは喜びではありませんでした。

何もしていない自分が来年追われるものとしてピッチに立つこと、あの歓喜の輪に入れていないのは単純な実力不足でそこには大きな差があること、確実に実力のある来年の慶應で自分が原因となって皆の夢を終わらせてしまうのではないかという恐怖。

怖すぎてその日から毎日500回素振りをすることにしました。年末帰省した際も大阪旅行に行った際もクロスを持っていって自主練しました。でも北海道旅行に行く際に荷物制限を理由にクロスを持って行きませんでした。自分の覚悟はそんなものだったのかと自己嫌悪に苛まれました。

情けないことにこんな自分には「悔しがる権利」すらありません。

「何処かで妥協して最大限の努力を怠ったお前には悔しがる権利すらないよ」

小学校5年生の時にサッカーで負けて泣いていた自分に父親がかけてくれた言葉です。
それから十数年経ちましたが、自分はまた同じ過ちを繰り返しています。

アーセナルの時海大や神津、やなぎから矢上自主練誘われたのに適当なこと言って行かなかった、練習後のアフターを「痛いから」とかいうしょうもない理由で入らなかった、など数えきれないほどの努力を怠りました。

だからでしょう、あのとき掲げた日本一のゴーリーになるという目標は学生日本一のゴーリーになるという目標になり、その後慶應一のゴーリーになるという目標にまで成り下がりました。(誤解を招く言い方をしましたが、決して慶應一のレベルが低いわけではないです、メンタルの話です)

恵まれた環境にあり、必死に手を伸ばせば掴めたはずの目標はいつの間にか夢物語になり「まぁ自分はこんなもんだから」とダッサい言い訳をする人間になってしまいました。

必死に手を伸ばし続けた仲間は日本一になり、日本代表になり、皆の夢物語の登場人物になっています。死に物狂いで食らいつけばよかった、ふとした時に後悔しますが、努力を怠ったものから向けられる羨望なんて、鬱陶しくて「いや、お前がやらなかっただけじゃん」と言われそうなので胸の内にとどめています。(この日記リレーではちょっと溢れてしまいました)

でもまだ叶えられる夢があります。
“全日本選手権優勝”です。
悔しがる権利がないんだったら、悔しがる状況を創りません。やるしかないのです、やってやります。

次に自分の信念に関して。

まずは何よりも先に自分の原動力として”カッコいい人間”になるというものがあります。
苦しい時に座り込むやつよりも歯を食いしばって一歩前に出るやつ、ボールアップサボるやつよりもちゃんとやってるやつの方が自分はカッコいいと、そんな人間でありたいと思います。

カリスマ性はもちろんなく、人よりも遥かに多く挫折してきた自分だから書けるのではないかなと思う”カッコいい人間”になるために重要だと考える信念を三つ記したいと思います。

一つ目はチームを愛することです。
単純に自分の所属する部活や組織を愛する、誇ることができる人は魅力的だなと感じます。
ただ、漠然とチームを愛することは不可能だと思います。特に学生主体となって行うこの部活では人事異動など、チームに対してヘイトが溜まりやすい環境にあると思います。それでいいと、そっちの方が健全だと感じます。もう大学生なんです、自分の努力が実らなかったらムカつくだろうし、そこで悔しさを感じない人間にはなりたくないなとも思います。

でも、だからこそ僕らがチームを愛するのです。僕らは良くも悪くも、外部からは結果でしか評価されません。今の慶應ラクロスの現状としてはB.C.ARSEは結果で評価されることすらあまりないように感じます。海地がほぼ毎日2部練に励んでいること、やまとが睡眠時間を削ってカッコいいインスタを作っていること、旭がアーセが負けたとき泣くほど悔しがっていたこと、そんなカッコいい奴らの過程を知ってるのは残念ながら自分たちしかいないのです。

自分は共にもがき苦しんできた仲間の努力の過程をみているから、出来るだけそいつらの成果をみたいし、そこに対してのやりがいや真っ当な評価を与えたいです。そこに慶應内のチーム間のギャップはないと思います。慶應という一つのチームです。大好きな個人を愛し、その集合としてのチームを愛することができれば自ずと行動は変わり、強い伝統が生まれると思っています。

これは、「巧い慶應」ではなく「巧くて強い慶應」になるために今一番必要なことだと思います。

二つ目は当たり前の基準を上げることです。何かの本で読みましたが、人は一つの生活リズムに1週間ほどで慣れてしまうそうです。ルーティーンってやつですね。それは良く言えば習慣化ですが、悪く言えば停滞です。4年間しかない学生ラクロスで停滞している余裕はありません。もちろんラクロスにおいてだけではなく、私生活においてもです。たまに逆走してもいいから走り続けることが大事です。物体が動き出す時が一番摩擦力がデカいんで。だからこそ一度ルーティーン化した生活をぶち壊し、一つステップアップしたルーティーンを作り出す作業を繰り返し行うのです。
60kgでベンチプレス6ヶ月やっても100kg挙げれるようにはなりませんが、毎週1.5kgずつ挙げる重さを増やせば6ヶ月後100kg挙げれるようになってます。多分そういうことです。
常に貪欲に上を目指すのです。出来るだけ上のチームにしがみつくこと、日々の練習で自問自答することが大事だと思います。今の成長スピードでなりたい自分になれますか?

三つ目は「本物の負けず嫌い」になるということです。
負けて悔しい、悲しい感情が湧かない人はほぼいないと思います。でもそんなものは「ただの負けず嫌い」です。
では「本物の負けず嫌い」とはなんなのでしょうか?
自分が考えるに一度負けた時、失敗した時に本気でそれと向き合い、改善し二度と同じ失敗を繰り返さないことだと思います。この試行錯誤を繰り返すことで失敗のグレードは徐々に上がっていき、やがて望んでいたものを掴めるようになるのだと思います。
偉そうなことを書きましたが、かくいう自分もまだまだ「本物の負けず嫌い」であるために頑張っている最中です。
早慶戦で憧れだった花道を通ることが出来なかったこと、海大のランシュー、司の薄い角度からの左スタンシュー、入谷のトップからのスタンシュー、幸四郎のまくりをバンバン決められていること、つま恋でQ途中で交代させられたこと、同期が活躍しているにも関わらずスタンドから応援するしかなかったこと、今年のGは力がないと風の噂で聞いたこと、それを自覚せざるを得ない実力なこと、全部が全部自分の原動力となっています。
このおかげで自分はもっと強くなれます。

B.C.ARSEでもがいてる人へ
こんなこと書くか悩みましたが、自分にプレッシャーをかける意味でも書こうと思います。
恐らく君たちは慶應ラクロスの歴史に色濃く残るスーパースターにはなれません。それはそうです、今までの努力量が圧倒的に違います。貝柄海大は僕が鬱になるぐらい自主練に誘ってきました。
「宙〜、矢上行かね?」たぶん1年生のときに一番聞いたフレーズです。
全員をみれているわけではないですが、彼以上の努力家は現在の慶應ラクロス部にはいません。
これまでの努力が甘いのに、今から努力したら今までも努力してきた人に追いつけるなんて虫がいい話ありません。
でも最後にグラウンドで笑う自分を想像したいのであれば必死でもがいてください。
愚直に、ただひたすらに愚直にやればスーパースターにはなれなくても、スターとして最後にグランドで笑っていられる存在になれることを俺が今年証明します。

長くなりましたが、最後に感謝ゾーンです。自分の長所は周りの人に恵まれる所だと思うほど、多くの人に感謝したい気持ちがありますが特にこの4年間でお世話になった人に向けて書きたいと思います。

アーセコーチの文平さん、大地さん、矢野さん
御三方の熱血指導が自分のラクロス、大学生活の基盤になっています。3人に「あいつらは俺らが育てた」って誇らしく言ってもらえるようにパッション全開で行くので観に来てください。

野上さん、凱章さん
ずっと自分の高い壁でいてくださりありがとうございます。二人がいたから四年間一ミリも慢心出来ていません。絶対に超えます。

菅川さん
会うたびに「下手くそ」と言ってきますが、俺が出たとき一番デカい声で応援してくれていること、母親からリークされています。菅川さんにコーチをやってよかったと思ってもらえるよう必死でボールに身体ぶつけます、可能であればクロスで取ります。

スタッフへ
自分は大学入学時にラクロス部で選手やるか、サッカー部でスタッフをやるか悩みました。ラクロスの選手に惹かれたのも勿論ですが、スタッフとして自分がやっていける自信がなかったのも事実です。めちゃくちゃ尊敬してます。

母親へ
感謝しかないです、俺の誇りです。
たくさん泣かせちゃってごめんなさい。
ラクロスのルールもいまいちわかってないと思うのに毎週試合を観に来てくれてありがとう。
俺がゴーリーやることに反対だったけど、今はどうですか?俺は楽しくやってるから、楽しく観てもらえてたら嬉しいです。

父親へ
LINEで、Googleに聞かないとわからないような漢字使ってくる堅物ですが、俺の中での「カッコいい人間」の1人です、確実に。
昔は声や顔が似てるって言われてもなんとも感じなかったけど、実は最近ちょっと嬉しいよ。
もう無理せず休んでって言おうと思ったけど、手のかかりすぎる息子が1匹いるから無理でした、申し訳ないですがもうちょっとお世話になります。

兄貴へ
13番を渡してくれてありがとう。兄貴の背中についていたカッコいい13番ではないかもしれないけど、自分なりに頑張って磨いてきました。この番号を全日で輝かせるまであとちょっと頑張ります。

弟へ
兄貴としてめちゃくちゃ泥まみれだけど、必死に闘う背中をみせるから、いいところだけ学んでください。そして13番をもっともっと輝かせてください、期待してます。あと壁当てだけじゃなくて筋トレもしろ。

同期へ
最高です。
AもBもCもアーセナルも全部優勝しよう。
慶應としてのPRIDEを持って。
海大を最高で最強な主将にしよう。
「慶應のあの代は全チーム強すぎた」って言われたいよ、俺は。
勝って笑って騒ごう。

次は学年一の異端児である中根です。
DFリーダーでありながら、リーグ戦直前に遊びで大怪我をする異端っぷりから少し怖がられてる彼ですが、実は人懐っこい一面も併せ持っています。実際に練習で良いプレーなどをした時には溢れんばかりの笑顔で「俺うまくね?」と言って肩を組んできます。僕は天邪鬼なので毎回否定していますが、毎度感服しています。一年時から試合に出ているスーパースターの彼の日記リレーに注目です、それではよろしく!

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