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日記リレー

【日記リレー2022 vol.7】「真髄」〜大石やまと(4年/経済学部/AS/慶應義塾ニューヨーク学院)〜 

がんぽんよりバトンを受け取りました、4年ASの大石やまとです。

日頃からみんなを盛り上げるムードメーカーで人気者な彼も、部内トップレベルの面白さとひたむきさをもつハイスペック男子です。
一年生の頃は同期スタッフ内で最も好感度の高い男でしたが、今はどうだか知りません…。そんながんぽんが魅せるであろう“神打開”を個人的にはすごい楽しみにしています。

さて、遂に自分の番が回ってきてしまいました。
去年までは提出を急かす側にいて、〆切を守らない人達に心底呆れていた自分も、今となっては期日をとっくに超えてしまっています。歴史はどう頑張っても繰り返されてしまうらしいです。本当に情けないです。

そして部の多くの方がご存じの通り、僕は本当に文章を書くことが大の苦手です。
ニューヨーク校では入学後に「Nihongo」という授業を特別に受けさせられたくらいです。

ただそんな自分でも、普段打ち明けられてない想いを同期や後輩に向けて一生懸命執筆したので、拙ない文章ですが読んで頂けると幸いです。以降、である調で本文を書かせていただきます。

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「なんで大学でも選手を続けなかったの?」

男子スタッフにはド定番のこの質問をされる度、ほんの少し胸が締め付けられる。

結局いつも、
「選手はシンプルにキツいと思ったー笑」とヘラヘラ誤魔化したり、
「高校時代の怪我がー…」と情けない言い訳をしてこの数年間を過ごしてきた。

しかしせっかくなので、誰にも話したことがない本心を、日記らしくこれまでのラクロス人生を振り返りながら語りたいと思う。

高校までは選手をやっていた。

しかも数々のトッププレイヤーを輩出しているあの名門ニューヨーク学院で、副部長まで務めた。今となってはこれを知っている人も部には減った。

司と一緒に部活をまとめて、歴代最強のチームとして奮闘するも、シーズン中盤に大怪我をし、完全復帰することなく未練タラタラで高校ラクロスを終えた。その後リハビリを経て、毎日近所の公園でシュート練や、ジムでウェイトをしていたが、今思えば高校時代の栄光に甘えて全てが中途半端だった。

なんとかなる。そう信じたかった。

当然、入学前に参加した大学の練習で辛い現実を突きつけられた。

二大怪物の石井ビクトール慶治と小川司とは比べ物にならず、自分はNY校期待外れの枠として部に迷い込んでしまった。この入学前期間の朝練とつま恋練の2部練は体力的にも精神的にも本当にしんどかった。

早朝4時に起きて、極寒の中ぶっ叩かれ、昼食をまともに摂る時間もなく、つま恋練では榊田という変なやつにマウントを取られ、ヘトヘトになって帰って寝る。
これの繰り返しの何が楽しいのだろうか。当時は理解できなかった。

人生で初めてラクロスが嫌いになった。
何よりも、ラクロスを嫌いになる自分が嫌になった。

そしてつま恋が終わると同時に、誰にも相談せずに、ひっそり部活を辞めた。

つまるところ最初の質問を真剣に答えると、
「単純な実力不足から、ラクロスのモチベーションを失って選手を辞めた」
というのが非常に言いづらくてダサい真実なのだが、注目してほしいのはこのモチベーションの部分である。自分は単に入部前ということもあり逃げ道があっただけで、自分のようにモチベーションを見失っている人は今も複数いるのではないか。

Enjoy Lacrosse と多くのラクロッサーが口を揃えていうように、
僕自身どのスポーツも、上達の真髄はなにより「楽しむ」ことにあると考えている。

口で言うのは簡単だ。

そして非常に小学生じみた考えで、いま鼻で笑っている人もいるかもしれない。もちろん勝負の世界が楽しさだけで勝てるなんて、そんな生半可じゃないこともこの8年間で十分理解してきたつもりだ。

ただ思い出してほしい。

ラクロスを始めたての頃、先輩のプレーやNCAAの試合をかじりつくように見て「明日はあの技を試してみよう」と目を煌めかせていた頃が最も成長できていたはずだ。

しかし残念ながら、ASとしてみんなのプレーを間近で見ていても、ラクロスを心の底から楽しんでいるように思えるやつなんてアーセナル以外にほんの数人しかいない。

そりゃそうだ。仕方がない。

四年生にもなれば、ラストシーズンの責任や焦りでそれどころじゃないだろう。

三年生も就活が始まって、将来のことを考えながらラクロスを楽しむ余裕なんてなくなってきただろう。

二年生もアーセナルが解体されてから、実際の自分達の実力が思っていたほど通じずに燻っているのがほとんどだ。

経験者組も伸び悩んでいて、コーチ転身へのプレッシャーと、アーセナル組の追い上げに焦っていたりする。

7年以上の奴らは、もう頑張り疲れたろう。

引退をただ待つだけで、日々惰性で練習に来てそうなやつはたくさんいる。今まででもたくさん見てきた。

こういった人達こそ、アーセ練に参加するなり、過去のYouTubeアカウントにログインして動画を見るなり、「楽しむ」って何かを思い出して気楽にラクロスをして欲しい。
この初心を忘れなければ、4年生の奴らだってまだまだ成長できるって信じている。最長でも残り3ヶ月ちょい、最後の青春捧げて、後輩にかっこいいとこ見せようよ。

あと実はデータを一番扱っているA Sリーダーの僕だけど、この「気持ち」の部分が連覇への鍵だとも思っている。ロジックと同じくらいパッションって大事。

当初の目の煌きを失う瞬間は誰にだってあり、全員は一度この壁にぶち当たる。どこかの偉人がそれを「目を曇らせる」とか表現していたっけ。大切なのはその曇りにどう気づいて、どう変わろうと考動するからしい。

もちろんモチベーションは個人で保てるならそれが一番いい。ただできない時のために、コーチを含めた僕ら学生スタッフってのが存在する。

一度ラクロスを心底嫌いになって、辞めてしまった自分だからこそ、もう二度とそんな部員は見たくない。

だからこそ自分のできることは全力でやりたい。

自分の撮った写真が、映像が、
編集した画像が、動画が、

誰かを「次もまた頑張ろう。」「入部してよかったな。」と思わせられる限り、
どんなに自分の時間を割いてでも、
カメラを持って試合に向かいたいし、寝る暇を惜しんで編集したい。

みんなの努力が、自分を突き動かしてくれる。
この慶應義塾大学體育會ラクロス部男子という部活を誰よりも愛している自信がある。

そんな自分がこれ以上に出来ることは日本一かっこいい広報活動をすることと、A Sとして完璧なデータを用意することぐらいだ。

最高の舞台を用意して、演出もするから、全チーム絶対に勝ち続けて欲しい。

そして全日連覇はもちろんのこと、Bリーグ、育成リーグ、ウィンターの全ての優勝の瞬間を僕のカメラで撮らせてください。

一日でも長くこの大好きな部活を続けさせてください。

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そして定番の流れにはなってしまいますが、
やっぱりお世話になった人達に向けて感謝を述べたいです。

初めに、両親。
この8年間、自分のラクロス人生を支えてくれてありがとうございます。
高校時代に観に来てくれた試合では病院送りにされるし、それからはグラウンドに選手として立つことも無く、みんなとは少し変わった立場になっても、変わらず試合に来てくれて感謝しています。

次、愛する同期スタッフ。
戦友です。考えられない量のボールを乗っけた台車に轢かれそうになったり、満杯のDBを6個乗っけた台車を押し続けたり、台車に関連したしんどい記憶ばっかりだけど、全部ひっくるめて最高に楽しかったです。
そして真優には頭が上がりません。似たような性格の二人だからこそ、色んな悩みを一緒に抱えてしまったけど、ここまでASリーダーを頑張れたのも真優のおかげです。

皆には色々迷惑かけたし、かけ続けているけど感謝しきれないです。ありがとう。

次、去年引退したDEVOTEのみんな。

全日優勝して、人生で初めて嬉し泣きしました。ただあれは半分嘘で、本当は部から友達が半分もいなくなることがひたすらに寂しかった。下手でも選手として受け入れてくれて、生意気でもASとして仲良くしてくれてありがとう。名前出したい人は多いけれど、長くなってしまうので割愛します。ぜひ差し入れと一緒に試合を観に来てくれると嬉しいです。

最後に、一番大切なN Y校同期達。

某ビクトールと似た様なことを言ってきもいけど、みんながいてくれたから自分も頑張れました。ただ正直に言う。自分は性格が捻くれているからみんなの活躍を素直に喜べなかった時期がある。どうしても、「自分が選手を続けていたら」なんて馬鹿な想像をして、勝手に嫉妬していた。ただそのおかげで、せめてみんなと肩を並べられるように、写真撮影・ライブ配信・部内のYouTubeチャンネル・画像/動画編集とか、なんでも挑戦しようと思えた。

自分は高校の引退試合後、大学でもみんなと一緒に早稲田や東大と戦いたいって宣言した。きっと覚えてないと思う。思い描いていたビジョンとはちょっと違うけど、今なら一緒に戦っているって胸張って言える気がする。7、8年間一緒に部活できて良かったわ。ありがとう。

自分のラクロス人生は多くの家族、先輩、同期、後輩、友人に支えられています。頂いた恩を結果として返せるように、今シーズンも必ず日本一になります。
優勝してまた泣く気満々です。

長々と拙い文で申し訳ありません。
お付き合いいただき誠にありがとうございます。

さて次にバトンを渡すのは、アーセナルコーチの太田旭です。

男前で筋骨隆々。写真映えするがあまりについつい撮ってしまいたくなる彼は、アーセナルの皆にはまだ見せていない意外な一面があります。愛する教え子たちにそんな隠し事をしていてもいいのだろうか。気になる一年生は彼が引退するまでに頑張って引き出してみてください。きっとギャップ萌えするに違いない。

熱い文章期待してる!旭よろしく!!

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